女子部会インタビューvol.3

第3回目は駒ヶ根市に本社を置く福美建設(株) 林幸美さんです｡土木工事の部署に配属され現場代理人さんのお手伝いや勤怠管理等の事務的な仕事から､現場が忙しい時は現場の仕事も｡今年は職長で天竜川の除草工事の担当をしているそうです｡入社22年目社内では神セブンに入る古株になると言うことです｡

林幸美さん、会社事務所にて

－－まずは･･･名古屋事務所の取締役副社長竹内祥一さんとテレビ会議でお話を伺いました｡

名古屋事務所の取締役副社長竹内祥一さんとテレビ会議で

和やかにインタビューが進みます

－－林さんって一言でいうとどんな人ですか？

一言ではいえないな･･(笑い) 長い間、社内では男性の中で女性一人の状況だったため大変だったと思う。まじめでがんばり屋さん

－－現場に女性が入ると現場の雰囲気が変わるとよく言われるのですがそう感じますか?　

林さんは現場にいい意味で馴染んでいてそんな気がしない｡2年前に入った新卒の女性の場合は、やはりちょっと現場の雰囲気が変わるかな。
これからの建設業は女性が管理職になり活躍できる会社でいれば、女性だからと特別でなく､若い人達も働きやすい明るい職場になるんだと思う。
－－では改めまして林さんにお話を聞きました。仕事として建設業を選んだきっかけは何ですか？

父親が土木技能者で福美建設が有限会社の頃から働いており小さい頃から父親の仕事をしているところを見ていました｡
事務職で入社し経理･総務の仕事をしていましたが､工事現場の代理人さんのお手伝いをするようになって自然な流れで2級土木施工管理技士･2級造園管理技士･2級建築経理事務士に合格しました｡

－－土木の仕事をしていて役にたった事があるそうですが､どんなことですか

現場で写真を撮ることが多いので写真が好きになりプライベートでも写真をよく撮るようになりました｡
外で働くようになり登山やゴルフなど野外活動をするようになりました｡
特に登山では土木の経験が生かされています。地形図とコンパスを頼りに山に登ります。測量しているみたいで楽しいです｡

今年より冬山登山にチャレンジした時は､ピッケルやスコップを使い雪を掘ることがあるのですが、
女性で穴を掘ることが上手な人が珍しかったらしく､ガイドさんに職業を伝えたら納得してもらえました。

－－手芸の作品も見せてもらいました　
2歳児が着る甚平です、型紙　裁断　縫製、と土木の仕事と似ているものを感じます。

林さんお手製の甚平です

－－これからの夢将来への希望
　
いつまでも健康で元気に過ごしていきたいと思います。1級土木施工管理技士も一度はあきらめたけれど、少し間を空けた事で試験内容も理解できるようになって、又チャレンジしています｡

－－今まで経験してきた現場で一番大変だったことはどんな事ですか

現場の仕事は段取り等が難しいです。ムリ・ムダがないよう計画をたてることが大変です。
初めて現場に出た時は、とても寒く、1日中外にいるのは辛かったです。夏の暑さも大変でした。

－－今まで経験してきた現場で一番うれしかった・楽しかったことはどんな事ですか

初めて施工した現場が法面工事だったのですが　地元の方にご迷惑をおかけしてしまい苦情もありましたが、工事が完了した後は『これで法面も崩れる心配がなくなるから、ありがとう』と言われたことがとても嬉しかったです｡

－－ご結婚はこれからとの事ですが家庭生活をおくるうえで建設業に不安はありますか?

知らないうちに齢をとってしまい結婚できないでいますが､将来的には結婚できればと思っています。
当社ではここ数年で女性社員が15名になりましたが､育休･産休を取得した人はいません。
第一号になれればですが･･･｡こればっかりは母親が入院中で介護が必要なので、不安があります｡

－－社内の女性技術者っていますか?

当社でも女性社員の新卒採用は私だけでしたが2年前に新卒の女性が技術者としてがんばっています。
私の所属する土木課にも女性が2名います｡　2名ともママさんです。

CADオペレーターの女性がいます。図面の作成がとても早いです。最近では新しい技術3Dを習得しています｡　もう一人は技術者で現場代理人の経験が長く､なんでもできる人です｡

まだ入社して間もないですが女性部の現場見学会で知り合いました｡まさか一緒に働く事になるとは
思いませんでしたので､とても嬉しく思います｡
なかなか女性が働きにくい業界ではありますが、今後、建設業を女性が盛り上げていけたらと願います。

－－同じ業界内への女性達これから業界を目指す後輩達へのメッセージ

現場で働く女性はとても頼もしくカッコいいです。これから、どんどん建設業界に女性が増えてほしいです。